ホンダとトヨタ

回顧録

30年以上前。アメリカで学生してた頃。

まだまだ日本は好景気で勢いがあったころ。日本車は今以上に人気があった。貧乏学生だった私もバス・徒歩では行動範囲が狭すぎて耐えられなくなり、中古車を物色していた。

今でこそ日本が誇る自動車メーカーはTOYOTAと皆さんご存じだが、当時は少し様子は違った。そう、あのHONDAが一番人気だったのだ。燃費が良くて壊れない、とにかく秀悦なエンジン。有名な本「CONSUMER REPORT」でも上位にホンダ車が並んでいた。

当時のアメ車はほんと良くなかった(今もだが)。音でかい、燃費悪い、内装質感最低、電気系統がテキトーで故障相次ぐなど。デザインは個人の好みだろうが、私にはどうもあのカマロ・トランザム・コルベットなどのボンネットが滑り台のような造形に自分が乗るのは想像できなかった。

そんな中、ホンダ車は輝いていた。シビック・CRX・プレリュード・インテグラなどどれも洗練されて見えたもの。でも、あのCRXにでかいアメ人が乗り、頭が屋根すれすれで外から見ればおでこから上が見えなかったりするのは滑稽だったが。一方トヨタはカローラ・ターセル・スープラぐらいしか思い出せない。むしろピックアップトラックに力を入れていたようだ。

当時の憧れを引きずりながら私は帰国後も10年以上もホンダ車を乗り続けた。だが、昨今のホンダは魅力に欠ける。遊び心はほのかに残っているようだが、革新的な発想は退化しているようだ。トヨタは今のように巨大化してしまった以上、日本を代表して世界と戦って欲しい。電動化の波・新興国の追い上げを振り切ってもらいたい。もうメーカーごとの争いではなく、国ごとのバトルに突入しつつあるのだから。

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