インド人嘘つかない

回顧録

30代前半の頃。当時私は日本の港で外航船の設備の点検保守などのエンジニアをしていた。

ある船に行くと、そこのクルーはインド人が多く合間合間によく話をした。

その中である若いポーカーフェイスインド人と特に話し込んだ。他愛ない雑談ばかりだったのだが、今振り返ると気になる場面を思い出す。

最初に彼は「君は40歳ぐらいかい?」と言った。失礼な俺はまだ30代前半やで。「違う」と答えると「白髪がちらほらあったからね。」と。確かにインド人連中の頭は真っ黒だった。次に何かを思い出したように話始めた。

「昔の日本人はホントよく働いたようだね。」「だからこんなに発展したのかな」「ホントすごい」でも、

「今の日本人はあまり働かないね。」「真面目な人多いけど、どこか冷めてて事務的だ」「もっともっと発展させようとは思わないのだろうか?」「我々インド人とは考え方が違うようだ。」となかなか辛辣なご意見を放ったあと、こう述べた。

「日本はきっと将来落ちていくね、このままじゃ」「インドはこれからどんどん発展するよ。」その時は一瞬不快に感じたのを覚えている。

20年近く前の出来事。今振り返れば、彼は予言者だったのか。

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